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避難所の活動報告

  2023.10.22 /  避難所防災訓練(神田さくら館)

令和5年10月22日(土)、神田さくら館にて避難所防災訓練が行なわれました。

今回は「防災フェア方式(実働型)」という形の訓練でした。
避難所の備蓄品等の搬出と搬入体験と活用方法の理解を目的に、3つのブースに分かれて避難所の設備を展示観覧・体験するというものです。

昨年は地区防災計画作成のためのまち歩きを行いましたが、2年ぶりの開催となる防災フェア方式の避難所防災訓練には協議会委員、各町会員、施設管理者、区避難所班職員あわせて51名が参加し、3グループに分かれてブースを観覧しました。


【訓練内容】
ブース①(炊き出し資器材取扱体験)
    ❶炊き出し資器材(まかない君) ❷発電機(ガス式)
    ❸発電機(ガソリン式)
ブース②(備蓄品紹介・展示)
    ❶非常食 ❷生活用品 ❸投光器 ❹蓄電池 ❺マンホールトイレ
ブース③(歩行困難者用資器材取扱体験)
    ❶キャリダン   ❷イーバックチェア  
    ❸らくらくおんぶ ❹おんぶ隊プラス

14時30分からは開会式が行われました。

災害対策・危機管理課長より本日の訓練の案内を行い、田畑委員長からお言葉をいただきました。



開会式の後、3つのグループに分かれて各ブースの資器材搬出及び組み立てを行いました。
防災倉庫内の備品配置や、各資器材の組み立て方法などをこの時間で学びました。



資器材の組み立て後は、それぞれ15分ごとに展示紹介・体験訓練を3つのブースを回って行います。

ブース① 炊き出し資器材紹介
1 炊き出し資器材(通称まかない君)
  まかない君は、釜セット、タンク・バーナーセットからなり、灯油を燃料とし携帯用バーナーに比べ強力な火力で大量のお湯を沸かすことが可能です。80ℓの水を約30分で煮沸可能で沸かしたお湯でアルファ化米や粉ミルクの調理を行います。今回の訓練では釜に火をつけるところまでを体験しました。
2 発電機(ガス式)
  ガス式、カセットボンベを使用する発電機について紹介しました。
  市販されているカセットボンベ2本をセットし、約1時間の発電が可能です。
3 発電機(ガソリン式)
  ガソリンを使用する発電機について紹介しました。
  ガソリンを使用し、燃料タンク満タン(10.8ℓ)で7.6時間可動します。



ブース② 備蓄品紹介について(概要説明)
1 食料品
 ❶アルファ化米  ❷主菜(魚・野菜・肉)  ❸粉ミルク
 ❹ライスクッキー  ❺水
2 生活用品
 ❶オムツ(大人・子供・新生児) ❷毛布  ❸携帯トイレ
❹洗口液  ❺ウェットティッシュ
3 資器材
 ❶投光器
  広範囲で安全かつやさしい光で照らす機材です。照らすには、発電機が必要です。発電機については、ブース①で紹介いたしました。
 ❷蓄電池
  携帯・スマホ、扇風機等に充電できる器材です。
  使用・充電・設置・メンテナンス・保管が簡単で、電池残量警告灯・音声ガイドが付いています。1年間で約15%の蓄電残量が低下しますが、1年毎の委託業者とのメンテナンス契約をしていますので安心です。
 ❸マンホールトイレ
  下水道管にあるマンホールの上に簡易な便座やパネルを設け、災害時、迅速にトイレ機能を確保することができます。設置場所は、正面入口左側にあります。1年以上マンホールの蓋を開けていないと砂・ゴミ等がすき間に溜まり開けずらくなる事があります。



ブース③ 歩行困難者用資器材取扱体験
防災倉庫に保管してあります、歩行困難者用資器材について紹介しました。
 ❶キャリダン
  非常用階段避難車と呼ばれ、エレベータが使えない状況下で、高齢者や障がい者など歩行困難者をしっかり固定し避難させるために使用します。
 ❷イーバックチェア
  世界に先駆けて英国イーバックチェア・インターナショナル社が開発・実用化した階段避難車です。2001年9月11日ニューヨークで起きたワールドトレードセンターツインタワービルのテロ事件の際に10余名の歩行困難者を無事避難させることができたエピソードは余りにも有名です。日本人向けにサイズ変更されています。
 ❸らくらくおんぶ
  担架が使用できない狭い場所で使用でき、背負い式なので搬送者の両手が使え、物資の搬送にも使えます。
 ❹おんぶ隊プラス
   災害時に体の不自由な方や病気の方、お年寄りの方を避難させる際、リヤカーや車椅子では階段や狭い通路、地震などによって悪化した道路の通行は非常に困難です。また、担架は一人を運搬するのに二人以上が必要となります。
  おんぶ隊はこのような難点を克服し、素早く・簡単・安全に避難することを目的とした緊急避難具です。
  災害時に避難の難しい方(高齢者、要援護者)を誰でも1人で簡単、楽々おんぶして避難できる災害対策用具。
  おんぶ隊は、担ぎ手に無理に負荷がかからないような構造となっており女性による搬送も可能。担架や避難用機械では、障害となり得る階段や段差なども、おんぶ隊を使えば容易に搬送できます。
  おんぶ隊プラスでは、両太ももをベルトで固定する事で担ぎ手との密着度が増し、搬送時に担ぎ手もおんぶされる方両者共に安定感が得られます。なお、両足を上げることで、おんぶされる方は座っている様な楽な姿勢で移動する事ができます。また、おんぶする事で担ぎ手は両手が自由になり、荷物や懐中電灯なども同時に持ち運びができます。



3つのブースを回った後は分解・収納搬入訓練を行いました。

最初に組み立てを行った資器材とは別の資機材を担当するため、多くの資器材を担当いただきました。
分解作業は組み立て同様マニュアルを見ながらみなさん力を合わせて行っていました。



最後はアンケートにご記入いただき、田畑委員長より総括をいただきました。
終了後、物資配給を行い今年度の防災訓練は終了しました。

重い資器材の運び出し等例年に比べて体力の使う大変な防災訓練となりましたが、避難所協議会委員以外の町会員の皆様にも多くお越しいただき、避難所開設の体験をしていただきました。

災害はいつ起こるかわかりません。来年も多くの方にご参加いただき、防災知識を深めていただければ幸いです。



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